自転車のシフトレバーが戻らない場合やスルスルと滑ってしまう故障の対処方法

ラピットファイヤーシフターなど、親指と人差し指で操作するシフトレバーがスムーズに動かなくなってしまった場合や、 しばらく使わなかった自転車のシフトレバーに引っかかりが無く、スルスルと滑ってしまうような感じがする場合の原因と対処方法を解説します。

 

目次

 

シフトレバーはカチカチ動きますか?

シフトレバーは全て正常にカチカチ動くけれど、ギヤが全く変わらない場合の殆どがワイヤー切れの可能性が高いです。

シフトレバーから前後のディレーラーまで画像の赤い線をたどって行き、ワイヤーが切れていないかを最低限確認してください。

ワイヤーが切れていれば、シフトワイヤーを交換して下さい。

シフトワイヤーの確認

 

ハンドルにアクセサリーを取りつけた

フラットハンドルの自転車に取り付けされているシフトレバーの不具合で一番多いのがこのパターンです。シフトレバーの動きが悪くなる前に、ハンドルにベルやスマートフォンホルダーなどのアクセサリーを取り付けませんでしたか?

自分でアクセサリーを取り付けされる方の多くが、出来るだけ手を放さずに操作できるようにと、シフトレバーギリギリの所へ設置されます。

取りつけたアクセサリーがシフトインジケーターを押し付けたり、押し上げてしまったりしていると、シフトレバーがキチンと動かなくなってしまいます。

出来るだけシフトレバーからアクセサリーは遠ざけて取付するようにして下さい。

ハンドルにアクセサリーを取りつけた

 

暫く使っていなかった

保管場所や保管状況、使用頻度でも変わりますが、だいたい自転車を購入してから7年以上経過している車体で、半年以上使わなかった場合などによくあります。

単身赴任されている方で、ときどき自宅へ戻った時に「気分転換に自転車でも乗ろうかなー」なんて言うと、この症状に出くわす事がすごく多いです。

これはフラットハンドルのラピットファイヤーレバーでも、ドロップハンドルのロードバイクに取付されているSTIレバーでも同じ現象が起こります。

レバーを操作してもラチェットが引っかる「カチッカチッ」と言う音が鳴らずにスルスルと滑ってしまい、変速ができないと言う症状で、特に青い方のレバーが滑ってしまう事が多いです。

シフトレバーの中にはラチェットと呼ばれる鉄の爪が入っていて、レバーを押すたびに中の爪が開いて次の山へ引っかかるような仕組みになっています。

この爪がスムーズに動いてくれるようする為と、錆びを防止する為に内部には「グリス」と呼ばれるネトネトしている油が入っているのですが、ある程度の年数が経過してくると、中に入っているグリスがキャラメルのようにベットベトなってしまい、開いた爪が元に戻らなくなってしまうのです。

多分、段差などで「ドンっ」と言う衝撃があると、ラチェットが戻ったりしますから、体感としては「たまにシフトレバーが正常に戻ったりする」と言う感じだと思います。

フライパンでお肉などを焼いて、洗わずに放置してしまうと、翌日油が固まってベトベトになっている感じに似ています。

これを解消するのに一番間違いないのはシフトレバーを交換する事ですが、かなりの年数が経っているはずですから、同じパーツは手に入らないでしょうし、ショップへ持ち込むのに自転車で行くなら、とりあえず動く状態にはしたいですよね。

シフトレバーを分解できるようであれば、分解して洗浄₊注油するのが良いのですが、それは難易度が高いなぁ~と感じる方は、隙間と言う隙間から出来るだけシャバシャバの潤滑スプレーを注油。シフトレバーをガンガン動かす。またスプレーする…と言うのを繰り返してみて下さい。

シフトレバーの中のグリスが柔らかくなって、シフトレバーのラチェットが引っかかるようになると思います。