リアディレーラーハンガーの交換と注意点
リアディレーラーハンガーが曲がった場合の判断方法やリアディレーラーの着脱、ディレーラーハンガーの交換方法と交換する際の注意点などを解説します。
目次
はじめに
外装変速機付きの自転車が右側に倒れてしまうと、 倒れ方や、その時のペダルの位置にもよりますが、 グリップ、サドル、ペダル、リアディレーラーが地面にぶつかってしまいます。
グリップ、サドル、ペダルは傷が付いても走れない事はありませんが、 リアディレーラーが壊れてしまったり、リアディレーラーハンガーが折れた場合は 走行不能と言う状況に陥りますし、ディレーラーハンガーが曲がった場合は キチンと変速が出来なくなってしまいます。
また、ディレーラーハンガーが折れた場合は見た目で交換しなければならない事は分かるのですが、 ディレーラーハンガーが曲がった場合の判断が難しいですから、 その判断の方法や、交換の方法を説明させて頂きます。
リアディレーラーハンガーについて
リアディレーラーハンガーはリアディレーラーをフレームに固定するための台座です。
鉄フレームの場合は当然リアディレーラーの固定台座も鉄で作られており、 鉄は曲がってしまっても、曲げなおしたり出来るので、 鉄フレームの自転車はリアディレーラー台座が取り外せるようにはなっていない事が殆どです。
アルミフレームやカーボンフレームの場合、曲がったディレーラー台座を 元に戻す時に折れてしまったりしますから、 ディレーラー台座を交換できるようにしています。

また、自転車が倒れた時などに、フレームやディレーラー本体の損傷をできるだけ軽くする為に ディレーラーハンガーは簡単に折れたり曲がったりする弱いアルミ素材で作られいる事が多いです。
そして、リアディレーラーハンガーはメーカーごとに形状が異なる訳ではありません。 同じメーカーでも車種ごと、年式ごとに形状が違いますから要注意です。

リアディレーラーハンガーの故障診断
まず初めにリアディレーラーの側面を見てみましょう。 外に出っ張っている部分に傷が入っていると思います。

そして次に、リアディレーラーの真後ろから見てみましょう。 画像②のように明らかに曲がっている場合は普通にディレーラーハンガーを交換するだけなので良いのですが、 難しいのが画像③のような感じで、曲がっているように見えるけど、曲がっていないようにも見える。と言う場合です。

たとえば、画像のような6段変速の自転車の場合、シフトレバーを操作するとチェーンがスプロケットに合うように移動します。

ところが、ディレーラーハンガーが曲がった場合、外側の重たいギヤの方では それほど問題は無いけれど、内側の軽いギヤに行けば行くほどチェーンとスプロケットのズレが大きくなって チャラチャラ音が出たり、シフトレバーで指定したギヤに入らなくなってしまいます。

6段変速くらいギヤの段数が少なければ、リアディレーラーハンガーが少し曲がっても、 それほど違和感はなく、気か付かない方も多いですが、 10段、11段、12段変速など、ギヤの数が増えれば増えるほど微妙なディレーラーハンガーの曲がりでも 大きな違和感を感じます。
このような症状が出ている場合はリアディレーラーハンガーの交換が必要です。
リアディレーラーハンガーの交換
まず後ろのギヤを一番重たい(小さい)ギヤにいれて頂き、 前のギヤの外側にチェーンを外してしまいます。
ミッシングリンクで繋いでいるチェーンなら、ミッシングリンクを外してチェーンを切ってしまっても良いですし、 クランクを外せるなら、クランクを外してしまっても良いです。
とにかく、リアディレーラーとチェーンにテンションがかかっていない状態を作ります。

次はリアディレーラーを左斜め上に持ち上げながら六角レンチでディレーラーを緩めて外します。

フレームへの固定方法はディレーラーハンガーによって違うのですが、 2個か3個の小さいボルトで外側から固定しているタイプの物はボルトを外して交換します。

おそらく、こちらの形状が一番多いと思いますが、 チェーンリング固定用ボルトと同じスタイルで、ボルトナットで固定しているタイプの物は 六角レンチで固定ボルトを緩めて交換します。

外側からボルトを六角レンチで緩めようとしても、ボルトとナットが供回り(一緒に回ってしまう)してしまう場合は 裏側から、ナットの溝にペグスパナ(チェーンリング固定用の工具)を掛けて緩めます。

リアディレーラーハンガーをフレームへ取り付けるまでが終わりましたら、 元の状態に戻す感じでリアディレーラーハンガーにリアディレーラーを組付ければよいのですが、 ここから先は説明をよく読んで慎重に行って下さい。
せかっく交換したディレーラーハンガーが台無しになります。
リアディレーラーを裏返して見て下さい。 ディレーラーハンガーと繋がる部分の下に 小さなボルト(Bテンションボルトと言います)が見えると思います。

ディレーラーハンガーとディレーラーを裏側から見た時に、 ディレーラーハンガーの爪にBテンションボルトが引っかかる形になるように リアディレーラーを固定したいです。

ところが、普通にディレーラーを持って組付けようと思うと、 出っ張っているBテンションボルトが邪魔をして ディレーラーの固定ボルトを締め込んで行くことができません。

そこで、ディレーラーの取り外しの時に行ったように、 ディレーラーを左斜め上に捻りながらディレーラーの固定ボルトを 六角レンチで締め込んで行くのですが、

ここが最重要ポイントです!!
ディレーラーハンガーに対してディレーラーの固定ボルトが垂直に入るように 慎重に作業を行って下さい。
一番初めの2回転ぐらいが肝心です。プロでも気を使います。
先ほども話しましたが、ディレーラーハンガーはとても弱い素材で出来ています。 失敗するとディレーラーハンガーのねじ山が駄目になってしまい、 真っすぐなディレーラーハンガーに曲がってディレーラーが取り付けされてしまいます。
あとは、弛んだチェーンをフロントのチェーンリングに引っかかて作業終了です。
