カーボン製フロントフォークコラムを切る方法を解説

カーボン製フロントフォークのコラムを切断する方法や、必要な道具、材料などについて詳しく解説します

 

目次

 

はじめに

カーボン製のフォークコラムが使われているスポーツバイクをお使いになられていると言う事は 低価格な初心者用の入門モデルではありませんから、 「効率よくパワーを引き出したい」 とか、 「できるだけ疲れにくいポジションを出したい」 と言う思いがわりと早いうちに出て来てしまい、 早い方だと半年もたたないうちにハンドルを下げたくなってきます。

ハンドルステムとコラムスペーサーの位置を変えてハンドルを下げて行くと、 どんどんコラムスペーサーが上に飛びでますからフロントフォークを切断したくなるんですよね。

ノコギリでギコギコすれば簡単にフォークコラムを短くできそうに思えますが、 金属製のフォークコラムと同じようには行きませんし、アルミコラムのフォークと違って値段も高く、 失敗すると痛手も大きいですから、正しい知識を身につけてから作業を行って頂ければと思います。

それではカーボン製フロントフォークコラムの切断方法を説明させて頂きます。

カーボンフォークコラムをカットりたくなる理由

 

カーボンコラム固定部分の構造

アルミや鉄の金属製フロントフォークコラムにはスターナットと言うかえしの付いたスターナットがフォークコラムに打ち込まれているのですが、 カーボン製コラムの場合は 「プレッシャープラグ」 や 「プレッシャーアンカー」 と呼ばれる物がコラムの内部に取り付けされます。

カーボンコラムの固定部分の構造

 

プレッシャープラグは色々な形状の物がありますが、基本的には上側がボルトになっていて、下側がナットになっています。

中間にパイプを縦に割ったような部品が付き、コラム内部へ差し込む時にこの部品がずれてしまわないようにスプリングやゴムで固定されています。

ボルトとナットがテーパー形状になっていますから、締め込むほどパイプを割った形状の部品が外側に押しやられてコラム内部で固定されるようになります。

これが金属製フォークコラムに打ち込まれているスターナット同じ役割をし、ヘッドのガタツキを押さえる為のナットになります。

プレッシャープラグの構造

 

コラムカットに必要な道具と材料

カーボン製フロントフォークコラムの切断に必要な工具とパーツは以下の通りです。

  • カーボン用鋸
  • ソーガイド
  • 万力
  • 丸ヤスリ
  • 平ヤスリ
  • ビニールテープ
  • プレッシャープラグ

コラムカットに必要な道具と材料

 

カーボンコラムは見た目がプラスチックのように見えますから、塩ビや金属切断用のパイプカッターが使えそうな気がするのですが、高い確率で失敗しますから、 カーボン切断用のノコギリを使用して下さい。

また、金属用のノコギリしかお持ちでない方は、カーボン用の替刃を調達して下さい。 金属用でも切断できない事はありませんが、 「これがホントの歯が立たないってやつか...」 と言うのを思い知る事になると思います。

カーボン製フォークコラムの切断で使用する道具の注意点

 

作業の服装

カーボンコラムを切断する時や削る時にでる粉塵が体に付着するとチクチク痛いです。 肌に付着してチクチク痛いと言う事は、削りカスが細かくて尖っていると言う事です。それを肺へ吸い込んだら大変です。

エアーコンプレッサーをお持ちであれば、長袖長ズボンで作業し、作業後に自分の体に付いた粉塵をエアーで吹き飛ばす方法もありますが、 コロナの影響で使い捨ての防護服がとても手軽に安く手に入りますから、防護服、手袋、マスクをして作業を行って下さい。

※最低でも脱いだら捨てても良い長袖、長ズボン、手袋、マスクの準備をして作業に挑んで下さい。

カーボン製フォークコラムの切断にお勧めの服装

 

カーボン製フォークコラムの切断方法

切断する部分にビニールテープを巻いて下さい。ビニールテープを巻く事によって、切り口のカーボン繊維がほつれてケバケバになってしまうのを防げます。

切断する部分にビニールテープを巻く

 

できるだけ少ない労力でスマートに作業を進めたい!!と言う方は、ソーガイドを分解して、 ガイドの隙間にギリギリ鋸の歯が入るようにワッシャーなどで調節してあげると、切断面が波打ったり、斜めになったりしなくて済むと思います。

ソーガイドの調整をする

 

万力にソーガイドをセットし、フォークコラムをソーガイドの中に通して固定し切断作業に取り掛かります。

万力にソーガイドを固定してコラムを固定する

 

初めはあまり力を掛けず、そっとなでるようにストロークして行きます

最初はそっとなでるようにストロークして行きます

 

途中は大胆に大きく削るようにストロークして行きます

途中は大胆に大きく削るようにストロークして行きます

 

最後もあまり力を掛けず、そっとなでるようにストロークして行くと綺麗に切れると思います

最後もあまり力を掛けず、そっとなでるようにストロークして行きます

 

カーボンフォークコラム切断後の処理

フォークコラムの切断面(内側)を丸ヤスリで削ります

フォークコラムの切断面(内側)を丸ヤスリで削ります

 

フォークコラムの切断面(外側)と上面を平ヤスリで削ります

フォークコラムの切断面と上面を平ヤスリで削ります

 

切断面が曲がっていたり、バリがあったりすると、プレッシャープラグをコラム内側から均一な力で固定する事が出来なくなってしまいますから、 フォークコラムにハンドルステムとコラムスペーサーを差し込んで、コラムスペーサーをガイド代わりにしてヤスリで飛び出ている部分を丁寧に削って下さい。

コラムスペーサーをガイド代わりに削ると切断面が綺麗に仕上がります

 

最後にプレッシャープラグをフォークコラムに差し込み、 プラグ上側の蓋をフォークコラム上面にしっかり押し付けながら締め込んでプラグを固定すれば作業は終了です。

※締め付け加減はプレッシャープラグと、フロントフォークの指定に従って下さい。

プレッシャープラグをフォークコラムに差し込めば完成

 

これにてカーボン製フロントフォークコラムカットは終了です。お疲れさまでした。

 

このあと連続してハンドルステムを取り付けされる場合は 「ハンドルステムの取り付けや調整の方法」 をご覧ください。