ブロンプトンのハンドルが曲がってしまった場合の調整方法

ブロンプトン(BROMPTON)が倒れてしまった場合などにハンドルが曲がってしまう場合があります。ハンドルステムの構造と、曲がったハンドルを元の状態に戻す方法を解説します。

 

目次

 

はじめに

BROMPTONが倒れてハンドルが曲がってしまった場合などの対処方法と注意点などを説明させて頂きます

 

BROMPTONハンドルステムの構造

2019年モデル以前のBROMPTONと2020年モデル以降のBROMPTONではハンドルステムの固定方法が異なります。

ステムを固定する方法と緩める方法に大きな違いはありませんが、 仕組みを理解しているのと理解していないのとでは大きな違いが出てくると思いますので、まずは構造の違いを説明させて頂きます。

2019年モデル以前のBROMPTONハンドルステム

 

2019年モデル以前のBROMPTONハンドルステム

① ステムが固定されていない状態です

② 矢印の部分が接触して、ウスがハンドルステムを内側から広げるような形になります

③ 赤い線の部分に圧力がかかり、ステムが固定されます

 

ママチャリなどで使用される事が多いハンドルステムの構造です。

固定力は弱いですが、丸い筒の部品組み合わせですから製造が簡単で低価格で作れます。

ステム下側のパイプを広げるように変形させて固定しますから、アルミではなくスチールなの素材が多いです。 また、素材や精度、パイプの厚みによっては変形してしまう可能性が高い為、 頻繁に締めたり緩めたりしないママチャリなどの自転車で使います

2020年モデル以降のBROMPTONハンドルステム

 

2020年モデル以降のBROMPTONハンドルステム

 

① ステムが固定されていない状態です

② 矢印の部分が接触して、ウスとステムが横にずれる形になります

③ 赤い線の部分に圧力がかかり、ステムが固定されます

 

スポーツ車などで使用される事が多いハンドルステムの構造です。

圧力がかかっている面積が多い為、固定ボルトの締め付けが弱くてもシッカリ固定できますが、 ウスとステムを同じ角度で切断しなければならずコストがかかります。

パイプが変形して着脱が出来なくなる確率が少ない為、メンテナンスで頻繁に着脱する可能性があるスポーツ車などで使われます。

 

BROMPTONのハンドルステム着脱に必要な工具

BROMPTONハンドルステムの着脱に必要な工具

・6mm六角レンチ

・5~6mmの鉄の棒

・ハンマー

 

BROMPTONのハンドルステムを緩める

2019年モデル以前のBROMPTONハンドルステム

2019年モデル以前のBROMPTONハンドルステムを緩める方法

① ステムが固定されている状態です

② 6mmの六角レンチを使用してステム固定ボルトを緩めます

③ 5mmか6mmの棒をボルトの六角穴に差し込んで上からハンマーで叩きます。

④ ウスとステムのパイプが離れ、固定圧力が抜けますのでステムを引き抜く事ができます。

注意点

2019年モデル以前BROMPTONハンドルステムのウスが落ちてしまった

②の六角レンチで固定ボルトを緩めすぎてしまうと、ウスがフォークコラムの中に落ちてしまい、 ウスを取り出す為にホイール、ブレーキキャリパー、前泥除けを外して自転車をひっくり返すなど 大変な事になってしまいますから、ボルトは2~3mm浮く程度までしか緩めないで下さい。

 

2020年モデル以降のBROMPTONハンドルステム

2020年モデル以降のBROMPTONハンドルステムを緩める方法

① ステムが固定されている状態です

② 6mmの六角レンチを使用してステム固定ボルトを緩めます

③ 5mmか6mmの棒をボルトの六角穴に差し込んで上からハンマーで叩きます。
※この形状のステムの場合はこの時点でウスとステムのパイプが離れ、固定圧力が抜ける場合が多いですから、次の項目は必要無いかも知れません。

④ ウスとステムのパイプが離れ、固定圧力が抜けますのでステムを引き抜く事ができます。

注意点

2020年モデル以降BROMPTONハンドルステムのウスが落ちてしまった

②の六角レンチで固定ボルトを緩めすぎてしまうと、ウスがフォークコラムの中に落ちてしまい、 ウスを取り出す為にホイール、ブレーキキャリパー、前泥除けを外して自転車をひっくり返すなど 大変な事になってしまいますから、ボルトは2~3mm浮く程度までしか緩めないで下さい。

BROMPTONのハンドルステムを固定する

ハンドルステムの固定方法は年式による違いはありません

ブロンプトンのハンドルステムを固定する方法_1

① ハンドルステムをフォークコラムの中に差し込みます

② ハンドルステムを一番下まで下げます

③ 6mmの六角レンチの長い方を差し込んで、六角レンチの短い部分を親指と人差し指でつまんで、親指と人差し指だけで力で締め込みます
※あまり強く締め付けないと言う所がポイントです。

④ ハンドルステムは仮止めと言う感じになります。

ブロンプトンのハンドルステムを固定する方法_2

⑤ 畳んであったハンドルを立てて、ヒンジレバーを固定します

⑥ グリップをトントン叩いてあげればハンドルが左右に動くと思いますので、ハンドルを適正な位置にセットします。

⑦ ステムのヒンジレバーを緩めてハンドルを畳みます。

ブロンプトンのハンドルステムを固定する方法_3

⑧ 6mm六角レンチの短い方をボルトに差し込んで締め込めば終了です

 

お疲れさまでした。